BVE Trainsim を楽しんでいるみなさん、路線作りに挑戦したことはありますか?
単線の線路は引けたけれども、複線や複雑な駅などを作ることができない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このページでは、そんなお悩みを解決してくれる便利なツール、『Tsutsuji trackcomputer』を用いた配線方法を紹介させていただきます。
はじめに
Tsutsuji trackcomputer とは
Tsutsuji trackcomputer は粉山葵(Konawasabi)様が開発しておられる、Pythonを用いたマップファイル製作支援スクリプトです。当サイトでは以下『Tsutsuji』と表記させていただきます。
通常、自列車が走行する線路以外に用意する別の軌道(他線)を構築する際は専用の構文で一つ一つ丁寧に自線との位置と相対半径を自力で計算し調整してやる必要があります。軌道が増え複雑になるほどそれらは非常に面倒になり、緩和曲線やカントなどが関わってくるとさらにその度合いは高まるでしょう。
しかし、Tsutsuji を用いればすべての軌道を自線と同じ構文で用意でき、さきほど示した作業をすべてお任せできちゃうんです。
次の画像は私が特設サイトで公開している BVE Trainsim 芸備線下り の三次駅のスクリーンショットです。多数の側線や分岐器があるこの駅は Tsutsuji を用いて製作しています。
こんなに綺麗に作れるんです。
本ページでは Tsutsuji の使い方と製作例・解説を掲載しています。公式ドキュメントと合わせてご覧ください。
Tsutsuji の導入と基本的な使い方
公式に掲載されている手順に従って導入しましょう。
公式チュートリアルで基本機能も確認しておきましょう。
このように Tsutsuji は配線作業に関わることなら何でもできてしまいます。
実際に使ってみる
それでは実際に使ってみましょう。
分岐器に関する基本事項
駅構内を配線するうえで必要になってくるのが分岐器、私は以下のようにその構造を定めています(狭軌1067mm,50Nレールの場合)。
分岐器番数 | 曲線長[m] | 片開き 半径[m] | 片開き 制限速度[km/h] | 両開き 半径 | 両開き 制限速度 |
---|---|---|---|---|---|
#8 | 15 | 118 | 25 | 237 | 40 |
#10 | 20 | 185.5 | 35 | 370.7 | 50 |
#12 | 22 | 267.7 | 45 | 535 | 60 |
他にも分岐器番数はありますが、主に使うのは上記、その中でも特に8番片、10番片、10番両を多く用います。
基本編
以下の構造を持つ駅の配線をおこなってみましょう。
片開き分岐器
応用編
Tsutsuji では画面上に航空写真などを表示し、それに重ねるようにして配線を行うことができます。
芸備線 狩留家駅を作る
1面2線+側線の駅です。駅構内が曲線を描いています。現地取材を行っています。
呉線 広駅を作る
2面3線+留置線5線、呉線の主要駅です。現地取材は行っていません。
(1)駅構内基本編
(2)留置線編
鋭意執筆中です。